月が見えない夜は 2
written by lapin
「霧島…カイル、さん?」

心持首をかしげて、北島マヤは俺を見上げている。メイクを落として、子供のような素顔に戻っていた。さっきまでの艶やかな歌姫と目の前の小さな女がどうしても重ならない。

「ええ…母が、他所の人間でしたから」

ぼんやりしていたからだろう。つい余計なことを言ってしまう。一言あいさつして済ませるつもりだったのだが。

「そう…きれいな名前。カイルさんって呼んでもいいですか?」

俺は内心ひどく驚いていたが、表には出ていなかったはずだ。感情を隠すのは習慣みたいなものだ。意識しなくても、俺の顔はポーカーフェイスしか作れなくなっている。

「どうぞ。北島さんの呼びやすいように呼んでください」

彼女はにっこりと笑った。思わず見返してしまうほど無防備な笑顔だった。






北島マヤの新しい部屋は、3階建てのマンションの3階にあった。
ワンフロア全部を1世帯で使用するタイプのマンションだ。俺は2階の部屋に入った。1階には、豪華な応接セットが置かれただだっ広いエントランスホールと管理人室、それに駐車場がある。箱は小さい方が身動きがとりやすい。建物を見て回りながら、気づいた点を頭の中でメモした。
2階の部屋に戻ると、ベランダに出てタバコを吸う。細い道路を隔てて公園が隣接している。眼下に、水銀灯に照らされて暗く光る緑が広がっていた。その上空には月が浮かんでいる。満月を少しすぎた頃か、と考えながら俺はぼんやり月を眺めていた。
次の瞬間、上の階からすさまじい物音が響いた。考えるより先に体が動いていた。
ドアは、何の抵抗もなく開いた。鍵が…かかっていない。じっとりと汗が湧いてくる。細く空けたドアの向こうに、俺の部屋と全く同じ間取りが広がっている。長い廊下を通り、リビングのドアを開けると、散乱するダンボール箱の間に北島マヤが倒れていた。

「おいっ。しっかりしろ!何があった?!」

思わず乱暴に言葉をかける。焦っていた。初日にこんな失態をしたのは初めてだった。俺の腕の中で、彼女が身じろぎした。うーん、と唸ると、ぱっちりと目を開く。

「あれ?カイルさん?あたし…」

思ったほど深刻そうではない様子に安堵を覚える。取り敢えず大丈夫だ。

「そこに倒れて意識を失っていたんですよ。何があったのか話してくれませんか?」

彼女ははっとすると、見る見る顔を真っ赤に染めて上目遣いで俺を見上げた。

「ごめんなさい。あたし、上のダンボールを降ろそうとして、それで、ちょっと足が滑って、そしたらダンボールが落ちてきちゃって…」

信じられない。嘘だろう?
俺は何も言う気が起きず、黙って北島マヤを見つめていた。消え入りそうな様子でごめんなさいを繰り返している。

「もう、いいですよ。何もなくて本当によかった。でも、必ずドアには鍵をかけてください。いいですね」

俺が厳しい顔をすると、彼女ははじかれたように居住まいをただし、大きく頷いてみせた。
何だか微笑ましかった。

「それから…荷解きはお手伝いしましょう」






北島マヤは知れば知るほど不思議な女だった。

あの夜に垣間見た彼女の部屋は、ほとんど生活感がなかった。極端に荷物が少ない。女、しかも女優の持ち物としては信じられないほどだった。必要最低限という感じだ。おかげで作業はあっさりと済んだ。だだっ広いリビングに彼女とふたり取り残される。申し訳程度に置かれたソファと低いテーブル。テレビとビデオ。オーディオセット。

「あたし、本当はこんなに広いとこに住みたくないんだけどなあ」

彼女がぽつんと呟いた。膝を抱えて空を眺めている。最初に見かけたときと同じ、どことなく寂しそうな横顔だった。

「女優さんなんだから、それが普通なんだからってみんな言うし、あたしだって別に嫌ってわけじゃなくて。でも、昔住んでた部屋をよく思い出すの。笑っちゃうほどぼろかったけど、好きだった。あの頃はお芝居さえできればそれで幸せで、毎朝起きるのが楽しみで仕方なかった」

俺は真剣に彼女の話を聞いていた。昼間見た光景がゆっくりと頭の中で再現される。

「あれ?何であたしカイルさんにこんな話してるんだろう。おかしいですよね」

マヤは照れたように俺を見た。俺は首を振った。いいか、と目で問いながらタバコをわずかに出して見せる。マヤは頷くと、俺の前に灰皿を置いた…。

「今は、違うんですか?」

ダンボール事件と荷解きを経て、ふたりの距離は少し縮まっていた。煙の向こうの彼女は、俺の踏み込んだ質問にも嫌な顔をしなかった。

「うーん。違わないと言えば違わないし。違うといえば違う、のかな。自分でもよくわからない。お芝居が好き。あたしにはお芝居しかないの。でも、今は…」

そこまで言うと、マヤは口をつぐんだ。一瞬苦しげな表情を見せる。
不意に胸が苦しくなった。自分でもどうしてだかわからなかった。彼女が周囲を惹きつけるのは、彼女が天才だからだ。そう思った。

仕事以外の時間にマヤが何をしているのかは謎だった。少なくとも仕事場とマンション以外の場所に行っていないのは確かだ。ひとりきりの部屋で膝を抱えている姿が浮かんだ。かといって、それを確かめに尋ねて行けるはずもない。何も起こらないまま、静かに一週間が過ぎようとしていた。
速水は現れなかった。

月がだいぶ欠けてきた。梅雨はとっくに明けているはずなのに、少しも暑くならない。毎日秋のようだった。タバコの先から立ち上る煙が、ゆっくりと夜空に消えていく。

Say it's only a paper moon
Sailing over a cardboard sea

頭の上から小さな歌声が響いてくる。マヤだ。夜の歌姫の華麗な歌声とは程遠い、独り言を呟くような歌い方だった。俺は目を閉じて、心に流れ込んでくるメロディーを静かに聞いていた。






会場はごったがえしていた。

談笑する人々の輪の間を、グラスの載ったトレーを三本の指で支えながらボーイたちがすり抜けて行く。
壁際に立つ俺の視線の先には常にマヤがいる。
マヤの主演映画がある映画祭で公開されて賞を獲り、今夜はその記念パーティーだった。マヤはパーティーが苦手で、この手の催しにはほとんど出席しないが、今夜は受賞者ということで諦めているらしかった。ぎこちない笑顔を浮かべて、必死に社交を試みている。俺はちょっと苦笑してしまう。演じているときとは偉い差だ。俺といるときも、もっと柔らかい笑顔を浮かべて、楽しそうに何でもないことを話している。胸のあたりがじわりと温かくなった。

マヤが振り向きざまに体を強張らせる。はっと息を呑むのがわかった。速水と彼の妻が近づいてくるのが見えた。主催者だから出席しているのは当然だ。
速水は完璧なポーカーフェイスをしていた。功労者を労いにやってきた社長とそれに応える所属女優。マヤは、さっきまでの動揺を毛ほども感じさせず、社交的な微笑を浮かべて、如才なく受け答えしている。
速水の妻は、週刊誌で見たとおりの美しい女だった。華やかな会場の中でも特別な気配を放っている。しばらく見つめていて俺は気づいた。そのオーラは、富が放つオーラだった。彼女は、とてつもない贅沢を贅沢と意識することなく、当たり前のように享受して生きてきた人間だ。そういう人間だけが持つ、圧倒的なオーラ。たいていの人間がひれ伏してしまう富の匂い。しかし、速水にそんな様子はなかった。妻に対する態度からも、よく訓練された職業的な節制しか感じさせない。
やがてマヤが潮時を見計らうように視線を泳がせると、ふたりに軽く会釈をして背を向けた。俺と目が合うと、マヤは泣き笑いのような表情を浮かべてまっすぐにこちらに向かってきた。マヤの後ろに、去っていく彼女の後姿をじっと見つめる速水と、その速水をじっと見つめる彼の妻が見えた。俺が頭を下げると、速水は表情を変えずに軽く目礼し、妻を伴って踵を返した。

「カイルさん、ここ出たい。連れてって。お願い」

俯いて小さな声でそう言うマヤの細い肩に手を回すと、俺は彼女を足早に会場から連れ出した。

「ごめんなさい。急に無理言って…」

マヤは屋上の柵に凭れると、空を仰いだ。その頬を、止める間もなく、涙が一筋滑り落ちる。あ、とか細い声で言うと、マヤは急いで涙を指で抑えた。

「お化粧、崩れちゃう。あー、またメイクさんに怒られる…」

そう明るい声で言うものの、語尾が震えている。

「…今日はもう帰りましょう。そろそろお開きの時間ですから」

あの会場に彼女を帰せるわけがなかった。マヤは下を向いたまま頷いた。安心したのか、ぽたぽた涙を落としている。コンクリートに広がる染みを見つめていると、マヤの声が響いた。

「あたし、ちゃんとわかってるの。わかってる…泣いたりするのは違うって。でも、どうしてだろう、あたし…わかってるのに」

わかってると小声で幾度も繰り返す彼女が痛ましかった。
なぜ、結婚している男なんか好きになったんだ?妻といるところを見せるような男を。その妻の前で、何食わぬ顔で言葉を交わすことを強いるような男を。そんなことを平気でできるような、他人を欺いて何も感じないような人間じゃないだろう。いつからそんな無理をしていたんだ?いつまで我慢を重ねるんだ?
口には出せなかった。自分の胸の中で渦巻いている激しい感情に戸惑っていた。

“ボディーガードはクライアントに対して個人的な感情を持ってはならない”

ジャケットを脱ぐと、そっと羽織らせる。細い肩に手を回し、帰りましょう、と短く声をかけた。
何も言えないが、ただ黙って話を聞くことならできる。
何もしてやれないが、こうして側にいることはできる。

マヤを守ることが、今の俺の仕事だ。






帰りの車の中で、マヤは落ち着きを取り戻したようだった。
収録中のドラマ『月が見えない夜は』の現場について他愛無い話をして、楽しそうに笑った。無理をしていないか心配だったが、きっと彼女もさっきの出来事を忘れたいのだと思った。俺は社交的とは言えない方だが、マヤとならいくらでも話せる。考えてみれば、不思議なことだった。

「あの歌姫は本当に健気ですね。台本を最後まで見せていただきましたが、観た人はみんな涙を流すのではないですか」

何気ない会話のつもりが、悲恋に苦しむ歌姫とマヤ自身が重なるようで、ふと胸が痛んだ。俺の気持ちに気づくことなく、マヤはうーんと唸った。

「確かに遥子は可哀想だってよく言われるけど、あたしはそうは思わない。遥子も自分が不幸だとは思ってないんじゃないかなあ」

意外だった。

「でも、彼女は男に捨てられて10年も会えないんですよ。最後に男が現れますが、結局ふたりは一言も言葉を交わすことはありませんし。男は彼女に何を言うつもりだったのでしょうか」

それは実際に疑問に思っていたことだった。10年目に会いに来てくれた男の前で、歌姫は彼を庇って自ら命を落とすのだ。結局、男が彼女に語りかけることはない。10年間彼が何を考えていたのか、どういうつもりでその夜やって来たのかは、最後まで明らかにされないのだ。

「あたしにはわからない。だって、遥子にもそれはわからないわけでしょ?でも、遥子は満足だったと思う。好きって気持ちをずっと抱き締めて生きてきて、最後に好きな人に会えて。一番幸せな瞬間に逝くことができた。それって最高の形なのかもしれない」

マヤは淡々と語った。どうしてもそれをマヤ自身と結び付けて考えてしまう。歌姫の恋人は、彼女を捨てて他の女と結婚した。そして、10年経つまで会いに来なかった。ひとりで想っていれば、至高の愛を貫けるかもしれないが、マヤと速水は現在不倫関係にある。現実には、最高の瞬間の後も日常は続いていくのだ。

「時々思うの。正しいことだけできたらいいのにって。そうしたら、迷わなくていいし、誰も傷つけずに済むでしょう?でも、そんな風には生きられない…」

胸を突かれた。マヤの横顔はあくまで静かだった。正しくないとわかっていても、そうせずにはいられないことの苦しさと、その結果を引き受ける覚悟の両方が入り混じっているように見えた。マヤの芯の強さを感じる。眩しかった。

「そうですね。どうしようもないことばかりです、人生は」

冗談めかしてそう答えると、マヤはふふっと微笑んだ。包み込まれるような、柔らかい笑顔だった。不意に、母の顔が脳裏をよぎる。
母は中東のある国の生まれだった。日本人の父と知り合って日本に来たが、言葉ができず、姿かたちも周囲とあまりに違っていたために、結局馴染むことができなかった。やがて精神を病んで、母はひとりで故郷に帰り、消息を絶った。俺は母を追って海を渡った。壮絶な戦場が待っていた。強くならなければ、生き残れなかった。母の行方はとうとうわからなかった。爆撃の犠牲になったと考えるのが一番自然だった。死線を超えた限界の景色を、俺は見た。もう、元の生活に戻ることはできなかった。転々とした結果、この稼業に流れ着いた。殺伐とした生活が続き、もう何年も母のことを思い出していなかった。
マヤとこうやって並んでシートに腰掛けていると、あの頃の息吹が蘇ってくる。世界はもっと若く、俺は確かに幸福だった。隣でマヤがシートに寄りかかると、そっと目を瞑った。瞼を閉じたマヤの顔を見つめながら、俺は静かに遠い日に戻っていた。

おやすみなさい、と小さな声で言って微笑むと、マヤはドアを閉めた。
俺は2階の自分の部屋に戻り、窓を開け放つと、ベランダとの境界に腰を降ろした。床に座ると目線が低くなって空しか見えない。目を細めて月をじっと睨む。月がぶれて2つになる。そうやって無意味な遊びをしばらく続けた。無性に酒が飲みたかった。もちろん、本当に飲んだりはしない。ご法度だ。タバコで我慢しようと思ったとき、すぐ下で車が止まる音がした。
いっきに体が緊張する。俺はベランダに出ると、体を低くしたまま、柵の間から下を窺った。黒い影のような大型車が公園に横付けされている。ドアが開く。長身の男が周囲を憚りながら、滑るように降り立った。
速水だった。





照明が煌煌と輝き、白っぽい光に満ちた店内を何周もする。どれくらい時間が経ったのだろう。雑誌コーナーで立ち読みしていた学生風の男はもういない。バイトも奥に引っ込んでしまった。本当はこんなことをしていてはいけないとわかっていた。

“任務の最中にクライアントの側を離れてはならない”

基本中の基本だ。でも、俺はかれこれニ時間近く、コンビニで立ち往生していた。時間を潰すことひとつとっても、どうしようもないほど不器用な自分を痛感する。
俺は何をしているのだろう。帰らなければ。
大きくひとつ息を吐くと、ミネラルウォーターとおにぎり3つが入ったカゴを持ってレジに向かった。思い出してライターも買う。

ビニール袋を下げて、ぶらぶらと歩く。公園を通る。緑の間からマンションがちらちら見える。3階の部屋に灯りはついていなかった。歩道に出ようとしたときだった。俺は凍りついたように立ち止まった。
車の前に速水が立っていた。木を隔ててほんの数メートルしか離れていない。しかし、速水が俺に気づいた様子はなかった。目を凝らすように、一点を見つめている。目を上げると、3階のベランダにマヤが立っていた。ふたりはじっと見つめ合ったまま、動かなかった。夜風がゆっくりと速水の髪を乱し、マヤのスカートをはたはたと揺らす。やがて、速水がそっと視線を外すと、小さく微笑んだ。軽く手を上げる。マヤがはっとしたように慌てて手を振る。一瞬遅れで笑顔を作りながら。速水は一瞬じっとマヤを見つめると、一息に車に乗り込んだ。エンジンがかかる。
横をすり抜ける車のウィンドウ越しに見えた速水の横顔は、うって変って硬く、厳しかった。
マヤは笑顔を貼り付けたままぼんやりとベランダに立ち尽くしている。車が走り去ると、うっとりとしたような表情は徐々に姿を消し、いつものどことなく寂しげな表情が現れた。マヤの唇が小さく動く。歌を歌っているようだった。寂しい歌だと思った。






In other words, please be true
In other words, I love you

歌姫は、10年ぶりに会いに来てくれた愛しい人を前に、最後のフレーズを歌い上げていた。 秘められた関係だった。恋人はある要人で、出会ったときからふたりの道が分かれていることはわかっていた。やがて、男は決められた相手と結婚し、最高位に昇りつめた。もう二度と会うことはないと思っていた。その夢にまで見た相手が目の前にいる。歌姫の目に涙が光る。涙で曇る瞳に浮かんだ微笑みは、雲間から射す一条の光のようにきらめく。切ないほどの輝きを放ちながら、歌姫は歌い終わり、深く目を閉じる。そして、嵐のような拍手の中で目を開いた彼女は、ゆっくりと近づいてくる愛しい人の姿を見た。ふたりの距離が縮まる。後数歩。突然、歌姫は大きく腕を広げ、恋人の前に立ちはだかった。響き渡る銃声。細い体がふわりと宙を舞い、次の瞬間にがっくりと倒れこんだ。慌てふためく人々。走り去る黒い影。慌てて抱きとめる男の腕の中で、歌姫は満足そうに瞳を閉じて、動かなくなった。

「カット!10分間休憩―」

マヤは共演者に何か囁くと、ちょっと微笑み、身を起こした。ぱんぱんと服を払いながら、こちらに近づいてくる。

「疲れちゃった。お茶飲むけど、カイルさんも飲む?」

明るい瞳で覗き込まれる。

「いや、私は結構です。さ、呼んでますよ」

ポットを持ったスタッフの方を指差す。マヤは頷くと、今日はこれでお終いだから、ラーメン食べてから帰りたい、と無邪気に言いながら戻って行った。その後姿を見送ってから、携帯を取り出す。収録中は音を消していたが、さきほど着信があったことに気づいていた。マヤは楽しそうにスタッフと談笑している。重い扉をそっと押して、スタジオの外に出た。長い廊下を歩いていると、携帯が鳴る。

「カイルか?樋口だ。何度も悪いな。さっき入った情報だがな、北島マヤを狙っている奴が行動を起こすらしい。今日、ドラマの最終回の収録だろ?気を付けろ…」

踵を返すと、スタジオへ走る。ドアには…鍵がかかっていた。収録が始まっていた。
吐き気のように焦りが込み上げてくる。大声で喚きたかった。通りすがりの関係者を呼び止め、急いで事情を話す。相手は顔色を変えて走り去った。開かない扉の前で立ち尽くす。もう、大切な人をなくすのはたくさんだ。
固く閉じた瞼の裏に、岩だらけの荒野が広がる。砂塵が舞い、銃声が響く。体を低くして、前の奴に付いて行く。後十数メートル。次の岩陰に滑り込めればセーフだ。風の音が耳元でうるさく響く。閃光が閃き、前の奴が突然視界から消えた。そして凄まじい衝撃が体を走り抜ける…。               



2003.08.09



…to be continued



top / home/ next